整形外科・リウマチ科Orthopaedic

脊椎疾患

脊椎部門

体の中心でその本幹の動きを支える背骨とその中を通る脊髄や神経の病気の診療を行っております。

取り扱う主な疾患

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症は腰椎という背骨の中の神経の通路である脊柱管が狭くなることにより、神経組織が圧迫されて症状が出現する病気です。特徴的な症状としては、しばらく歩くと足が痛くなったりしびれたりこわばったりして歩くことができなくなる「間欠性跛行」が挙げられます。

腰部脊柱管狭窄症では、まず保存療法、(消炎鎮痛薬などの内服療法、ブロック療法など)を行い、それらの治療に抵抗するような症状が続く患者様が手術治療の対象になります。ただし手術には絶対適応はなく、各患者の仕事や社会環境によって選択することになります。手術には、除圧術と固定術があり、症例によって選択しています。

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアは、腰椎の間のクッションの役目をする椎間板の一部が出てきて神経を圧迫する病気で、腰やお尻の痛み、下肢に痺れや痛みが放散したり、足に力が入りにくくなります。

治療としては、保存治療が主体です。消炎鎮痛剤の内服や、神経根ブロックなどを実施することが多いです。6週以内に急性発作から回復し保存治療が奏効する事が多いですが、まれに長期にわたり改善しない場合があります。手術治療を強く考慮する症状としては、膀胱直腸障害(尿閉・失禁など)の出現や、高度の下肢麻痺などが挙げられます。

変形性頚椎症 (頸椎症性脊髄症)

加齢に伴って頚椎の関節にある軟骨が削れたり、骨が変形を来す一連の病態のことを変形性頚椎症(頸椎症性脊髄症)といいます。

頚椎の関節にある軟骨が削れたり、骨が変形をきたすことで神経組織(脊髄、神経根)が圧迫され、上肢の痛みや痺れなどの神経根症状、手指の細かい作業が出来なくなったり、歩行障害、尿閉、失禁などの脊髄症状が出てきます。脊髄症状がはっきり認められる症例には手術を行いますが、神経根症状では保存療法(消炎鎮痛薬などの内服、牽引治療)などが主体となります。